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り、最も過酷な条件下で10年間に亘り使用できることが確認されている。
セラミック層の特性は他の知られている表面処理より対消耗性、対傷性、対磨滅性、対衝撃性及び耐久性の面で抜群に優れている。さらに非導体であるため、位置及び運動速度の検出のための非接触型マイクロステッチは標準的方法で取り付けられる。
ラムボデイは上端部フランジで吊り下げられており、ラムサポートに据え付けられる。ラムサポートはラムボデイの周りの壁として造られ、ドリルフロアーにボルトで据え付けられる。ラムロッドはトラベリングヨークのガイドハウジングに固定され、ハウジングは、全ストロークに亘り、ロッドの固定ガイドとして作用する。この配置はロッドの実際の座屈長さを最小とし、これによりリグの適切なホイスト高さを確保することができる。
(2)トラベリングヨーク
トラベリングヨークはメインボディ、4組のシーブ及び2組のガイドハウジングから構成される。ガイドハウジングにはガイドローラー及びピストンロッドの固定具が装備される。ガイドローラーはラムガイドのガイドトラック上を移動する。ピスロンロッドの固定具はハウジングの頂上に取り付けられる。ヨークのメインボディはシーブが装備されており、ガイドハウジングの高い位置にピンで接続される。シーブのシャフトはメインボディの低い位置に装備される。この形態は全体構成の安定性を確実にするためである。シーブシャフト及びガイドハウジングの独立ヒンジの幾何学的配置は、加速及び減速段階での不平衡速度の傾向が発生した場合においても、ピストンロッドの固定ガイドを確実にする。
この特色は、ラムロッドの曲げ外力が作用することなしに、ヨークボディを新位置にバランスさせるための不平衡ラム力を許容する。
2.8mの大径のシーブがメインボディを貫通するシャフト上の大径2重軸受けに支持される。可能な限り、重量を削減してシーブは造られる。
シーブには2本(小型リグでは1本)のホイストワイヤーが巻かれる。ワイヤーグローブに加えて、各シーブにはTDSのためのホースあるいはケーブルが巻かれる。この配置により、過去のデリック内に垂れ下がるホースの問題が解消される。この配置はまた既存のスタンドパイプのグースネックが不要になるなどの泥水流体を改良する。大径シーブの採用により、長期間の使用が可能となるためのロータリードリリングホースの最小曲げ半径をよくすることができる。
(3)ホイスティンクワイヤー
8本(小型リグでは4本)のホイスティンクワイヤーは直接トップドライブ(TDS)にシャックル留めされ、それによって、トラベリングブロックを不要とする。ラインの他端はドリルフロアーレベル上の平衡装置によってシャックル留めされる。
平衡装置はラインの不平衡伸びを吸収し、全ラインの平衡荷重を保証する。2組の平衡装置はドリルフロアーの直下でバランスバーにより一方から他方に接続されており、TDSにバランスした真っ直ぐの牽引力を与える。
ラインの寸法は安全率が破断荷重に対して通常の工業分野の全荷役装置の慣例である4〜45としている。(通常ドリリンクラインの安全率は1.8に過ぎない。)この低水準の実際的な係数、明確に低いロープ張力は他の下記に示すようなコンセプトの有効な特徴に結びつけられる。
・軽量トラベリング装置
・ラインの曲げの総量の少なさ
・一方方向のみのラインの曲げ(S曲げなし、ドローワークスのドラム無し)
・大径シーブとライン径の比率
・作動周期の許容数が非常に高いことによる低速度運転。浮体式リグに適用の場合、使用寿命

 

 

 

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